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インド・ネパール旅行記-2007-

ついに旅の最終地カトマンズに着く

独房みたいなドミトリーに素泊まりで、手術台のようなベッドに身を投げ出して、即眠りに落ちたみたいです。アルコールが効いたのでしょうか。時計を見ると3時半。4時間くらい眠ったみたいです。あまりにぱちっと目覚めてしまったので、二度寝ができそうな感じでもありません。昨日の午後はずっとバスの中で眠っていたので、あまり眠りは必要なかったのでしょう。しかも、今日も一日バスの旅。睡眠はバスの中でもとれそうです。

朝4時を回ると、トラック野郎たちが派手なクラクションを鳴らして表の大通りを走りだします。国境が開いたのでしょうか。固いベッドに寝ているのも馬鹿らしくなり、顔を洗って外に出てみました。ゲストハウスの前のよろず屋がもう店を開けていましたので、チャイを一杯。トラック野郎たちと一緒にほっくり和んで朝を待ちます。ボーダーを越えた途端、笑顔が増えたと思うのは、さすがに買いかぶりすぎでしょうか。一見怖そうに見えるトラック野郎たちも、話してみると人当たり柔らか。インドにいた時はあんなにカリカリしてからんでくる相手と喧嘩ばかりしていたのに、なんだか嘘みたいです。この国で喧嘩はできないな、と気持ちを入れ替えました。

 

6時55分、ネパールの国境の町・スノウリ発カトマンズ行きのバスが出発。大きな荷物を預けるならサービス料20Rsと言われましたが、ここはおとなしく払うことにしました。これがインドでなら「なんでよ??全部込みでしょ??」とくってかかっていたでしょう…。でもネパールで喧嘩はしないと決めましたから、自分の胸に従います。すぐにガソリンスタンドに寄ったので、多分あれ単純にガソリン代だったんだと思います。

今日のバスは昨日に負けないくらいおんぼろですが、運ちゃんが大人なのか、ひっきりなしにクラクションを響かせるような荒技は使いません。おかげでこのひどい揺れさえ我慢できれば、比較的快適な一日をおくれそうな予感です。昨日のバスはまるで暴走族でした。朝方飲んだボルタレンのせいで、少し胃がきりきりします。何か食べたいと思うのですが、このまま昼まで食事はなしでしょうか…。

私が乗っているのはツーリスト専用のバスだと思うのですが、昨日から要所要所で地元民が乗り込んできます。お金を払っているのかどうかはよく分かりませんが、このゆるい感じがインド-ネパールの旅だなぁと思うのです。自分たちのバスに勝手に乗ってきて…と気分を害するツーリストもいましたが、私はむしろ良いんじゃない?というスタンス。旅行者は、少なくとも私のような貧乏旅行者は、少なからず地元の人たちに助けられながらその土地にお邪魔させてもらっています。観光地で大金を落とすようなリッチな旅人ではないですしね。彼らの暖かさに触れるのが、旅の目的というか醍醐味の一つだとすら思ってしまうこともあります。だったらこのくらい寄り道しても、ちょっとくらい狭くなってもいいじゃないですか。ちょっとしたThank youの還元です。

地元民を乗っけたり降ろしたりしながら、バスは次第に山岳地帯へ。道はひどく、運転も荒いため、シートから転げ落ちそうです。メモ帳に書いている旅日記も、すごい字に。両足で踏ん張ってシートにしがみ付きながら窓の外を見ていると、まるで日本の山に来たようななつかしい風景。ただ、時々のぞく露頭の地肌の色が鮮やかなオレンジ色で、ああ日本じゃないんだっけと思い出します。乗ってくる人たちを見ても、のっぺりした顔つきの人が目立ち始めました。インドとはやはり違います。

お昼にお代わり自由のターリーを食べて、エメラルドグリーンの渓谷をお昼寝しながら通り過ぎ、午後4時を回るころにはもうカトマンズに着いていました。今日の移動は楽しかったです。バスに宿の客引きが直接乗り込んでくるのには唖然としましたが、タメル地区まで無料でタクシー送迎をしてくれて、ホットシャワー付きのダブルの角部屋に案内された時は感動しました。この部屋本当に200Rs??一泊360円??安すぎです。この街がバックパッカーの沈没地だって話も頷けます。

今夜は広いベッドで大の字になって眠れるのかと思うと嬉しくなって、ついつい夕食も大盤振る舞い。宿の近くの有名ステーキハウスでグラスワインとガーリックステーキ。安すぎ、美味しすぎ。無事カトマンズに着いた喜びと、この旅ラストの街に来てしまった淋しさを、顔が真っ赤になるまで飲み干しました。

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