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インド・ネパール旅行記-2007-

ガンガーの目覚め

朝5時起床でガンガーの朝日を見に行く約束をしていました。昨日夕飯時に一緒だった旅人達と。河から昇る朝日は人生を変えるような美しさだとの評判を聞いて、眠い体に鞭打って街に出たんですが、こんな早朝からいきなり絶体絶命のピンチに見舞われています。

真っ暗闇の中、狭い脇道で、よだれをだらんだらん垂らした明らかに狂犬病だろお前らって感じの奴らに囲まれて、進めません。戻れません。インドは狂犬病の発症率世界No.1だという事実を冷静に受け止めて、お金がないと言って予防接種をケチった愚かさを自覚しました。さすがにここまでか、と諦めかけたその時、地元の子供が大声で「走れ!」と呼ぶ声が耳に届いて…。走りました。命からがら走りました。200m猛ダッシュ。運動会より早かったと思います。

結果、犬たちに追いかけられることもなく、窮地を脱しました。いまにして思うと、その子が日本語を喋れたのかどうかは定かではなく、どうしてその声が「走れ!」に聞こえたのかは謎ではあります。バナーラスには日本語ぺらぺらで大人より商売上手な子供たちもたくさんいるので、喋れたとしても不思議ではないのですが、もしそれならその後嬉々として、サリーやショールの売り込みに来てもおかしくないはず。結局猛ダッシュで逃げている最中にその子を見失ってしまったので、確認できずじまいでした。もしかしたら、ガンガーの神様が助けてくれたのかも知れません。ここは神の住む国ですから、そんなこともあるのかもしれません。

とにかく、なんとか命拾いして待ち合わせのガートへ。ボート漕ぎのお兄さんと交渉すること十分程度、一人15Rsで1時間とまとまりました。最初は20Rsとか言っていたので怪しいものですが、この街に救われたばかりの私は、今、この街であまり値切る気になれません。

 

クルーズとは言えないおんぼろ手漕ぎボートでガンガーに出て、我々はバナーラスの目覚めに立ち会いました。赤から薄緑色にグラデーションする夜明け前のガンガーもたいへん美しいですが、朝日を浴びながら沐浴するヒンドゥたちの姿も非常に印象的でした。手漕ぎ役を代わってもらって写真を撮り、ガンガーの水に手を触れてみました。さほど濁ってはいませんが、かなり汚れているのがよく分かります。朝風の涼しさと対照的に水の生ぬるい感触が指に残り、しばらくこの感覚がとれませんでした。

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