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中欧・東欧旅行記-2006-

オンチェシュティ的日々 〜記念撮影の落とし穴〜

村はずれまでの散歩からの帰り道、お婆ちゃんたちに招かれて裏路地の小さな雑貨屋に立ち寄った。ここは昼間っから男たちがビールを飲んで憩う場所のようだ。全く、暢気な村だ。狭い雑貨屋ではあったが、昔懐かしい何かを感じさせてくれる。思わず40Leiでチョコ10個買ってしまった。1個4円。5円チョコより1円安い。

ビール片手の村の野郎どもと仲良くなったら、写真を撮って送ってくれと頼まれた。全員分焼き増しして送れとは、随分人のいい話だが、もしかしたら写真自体が珍しいのかもしれない。魔女探しの際、この村のみんなに世話になったのだから、このくらいはいいじゃないかと思いOKした。そんな私がバカだったのだ。

田舎でカメラなんぞ取り出そうもんなら大変な目に遭うぞ、ということを思い知らされた。いや、強盗とかそういう話ではない。ヒッチハイクし放題の優しい村人がそんな愚かな真似するわけも無い。じゃあ、いったい何が起こったのかというと・・・、カメラを持った東洋人の噂を聞きつけた村人たちが、私も撮って、俺も俺もと押し寄せてきたのだ。

「次うちの子ね」「あ、こっちのお婆ちゃんもよろしく」・・・そしてエンドレス。
これは圧倒されるどころの騒ぎじゃない。かくして、オンチェシュティ村の一斉写真撮影会が始まった・・・。もしかして私は街の写真屋か何かだと勘違いされていたのかもしれない。まるで七五三!?それとも成人式?

何この状況・・・と最初は困惑していたが、どっか途中からこちらも吹っ切れた。
「えーい、もうなんでもいい!一列に並べ!撮りゃいいんだろぅ撮りゃっ!!全部撮るから並べー!!」

中にはすぐに写真が出てくるものだと勘違いしているお婆さんとか、民族衣装でお色直しして再チャレンジしてくる輩とか、挙句の果て、自分の飼っている家畜まで一匹一匹撮らせようとする子供まで現れて、オンチェシュティの裏路地は無法地帯と化した。もしかしてこの現像代は全部私の自腹??オーマイガッー!!

やっとの思いでメインストリートを抜け、マティの家に帰り着くまでに要した時間、計4時間。すっごい散歩だった。マラムレシュという地を甘く見てはならない。疲れ果てた私はそのままベッドに倒れこみ、食事も忘れて眠りについたのだった。

後日談:結局、写真の現像にかかったお金はトータルで2万円をこえた。なんてこったい・・・(涙)

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