« | トップページ | »

中欧・東欧旅行記-2006-

プラハの見どころを歩く

朝方、腹痛で目を覚ます。チェコでは格安のドミトリーに宿泊中。二段ベッドが並ぶ大部屋の、一番入口に近い寝床が私の居場所で、人の出入りがある度に冷たい風が入ってくる。しかもここのベッドは布団薄い。そのせいで冷えたようだ。そういえば、真夜中に何回か足がつって目が覚めた。場所が悪いんじゃないかと思う。なんか憑いていたりして。

宿に居つく気にもなれないので、朝から街に出かけて時間を過ごす。今日は出掛ける間際に明日のパーティに誘われた。ぜひパートナーにと。この旅はなんか知らんがモテモテだ。こんなところで男運を使い切ってしまっているような気がする。怖い・・・。

朝一番を知らせる天文時計に挨拶して、大通りに出る。天気もいいのでそのままモルダウに直行。朝なのに観光客がひしめく。橋のたもとの塔に登ったら途中で挫折するかと思うほど高かった。螺旋階段をぐるぐるぐるぐる、もう自分が上っているのか下っているのか分からなくなるくらい回った。しかししかし、天辺からの景色は最高なのだ。これぞモルダウ!これぞプラハ!もう、ここからの景色だけでチェコは語れるかも、という絶景。茶色の街並みがうまい具合に補色になって、こんなに青空が際立つ。これは一見の価値あり。でも、もう二度と登りたくない。下り道、怖すぎだった。

今日はこのままカレル橋を渡って王宮に行く。入り口のチケット売り場は長蛇の列だったが、何気に回転は早いようで、すぐにチケットを手に出来た。カメラ持込みで学生料金205 Kc。約1130円。高い!!

このチケットでいくつかの見所を回れる、まずはチケットセンターのド真ん前に建っている聖ヴィート教会へ。建築様式とかは全くの素人だが、ゴシック建築たぁ俺のことだ!という感じの雰囲気がビンビン伝わってくる外観。建築は全然詳しくないので、正直良く分からない。ここの一番の見所は外観じゃなくて中にあるのだ。

聖ヴィート教会ステンドグラスが本日のお目当て。こいつがまた凄く美しい。日本でも人気の高い画家ミュシャ(チェコではムハという)のデザインしたステンドグラスが残っている。これは少し奮発してカメラ持込にして正解だったかもしれない。

ただの窓なのに、単なるガラスの寄せ集めに過ぎないのに、この一枚だけ、なんかめちゃめちゃアールヌーボー(もちろん、アールヌーボーが何なのかもよく知らない)!!窓ガラスなのにストーリーを持ってやがる。隣に姉様がいたら卒倒していただろう。彼女も無類のミュシャ好きなのだ。ちなみにこの旅の相棒もなかなかのミュシャ狂で、街で見かけるミュシャ関連のグッツに題名つきで解説入れてくれる。

この教会で個人的にヒットだったのが、「懺悔の小部屋」。初めて見たが、イメージを裏切っていなかった。暗い紫色のカーテンの隙間から、チラリと顔が見えそうな感じ。一回懺悔してみたい。ネタはいくらでもあると思った。この教会にもタワーがあったのが、チェコ人はなんでこう高いとこ好きなのか。眺めは確かにすばらしいが、登りきるまでに力尽きる老人とか、絶対いると思う。階段が狭いし、いい具合に磨り減っているから、降りる途中で滑って転ぶかと思った。命惜しくばここは登らぬべきだ。

西暦921年に完成したという城内最古の教会、聖イジ−に入ってみた。音響が良いらしい。そういう造りらしい。そういうのはよく分からないけれど、外観が可愛いから満足。国立美術館にも足を踏み入れたが、どうも私は中世の美術は得意じゃないらしい。暗い宗教画ばっかりで切なくなってくる。強いて言えば、鯖の味噌煮みたいなのが魚の頭が描いてあった静物画がなんとなく美味しそうだったので印象に残った。火薬塔にも登ったが、中の蝋人形がやけにリアルで怖くなった。

続いて、黄金小路へ。名前が可愛い。話によると昔々、この狭い長屋みたいな通りには錬金術師たちが住んでいたとか。昔の人が金やら賢者の石やらを求めて、ここで頭から水銀かぶっていたのかしらとか想像すると少し怖い。でもプラハ人は天文学だけでなく錬金術にも力を注いでいた様子。この街では物理学と化学の基礎が両方発展していたということか。昔も今もここは人の集まる街だったのだろう、きっと。現代の黄金小路には小さなお土産屋さんが軒を連ねている。楽器屋、時計屋、宝石屋。石屋なんてのもあって、お土産選びにちょうどいい。戸口がどこも小人サイズだから、何度も頭をぶつけた。私のような大女はここでは生活できないらしい。

チェコの見どころを半日かけてぐるっと歩いたら、足が疲れて宿でお昼寝。いまだルーマニア的生活が抜けていない旅人であった。

<<  contents  >>

Town13   HOME

当サイトに掲載されている文章、写真等の無断転載・転用を禁止します。
Copyright (C) 2009-2011 Étranger, Memory. All Rights Reserved.


« | トップページ | »