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中欧・東欧旅行記-2006-

沈没候補地ブダペストにて

ブダペストは実に旅のしやすい街で、バスやメトロも使いやすい。宿泊している宿を出て、どこに行くでもなくまずは、Blaha広場へ。この広場までくれば、どこへでも行ける。3日間有効の乗り放題パスはメトロもバスも地下鉄もOKらしい。ガイドブック片手に、面白そうなところは片っ端から歩いてみた。

王宮の地下が鍾乳洞の迷路になっているらしいと聞けば、張り切って地下迷宮探検へ。確かにここブダペストは石灰岩質の地形で、鍾乳洞があってもおかしくないが、それが王宮の地下にあるなんてすごく面白い。おそらく有事の際の避難用等に使われていたのだろう。今は観光用にアトラクション化されており、ユニークな壁画やワインの湧き出る泉なんかを作って楽しませていた。

時にはHEV近郊電車で郊外に繰り出して、古代ローマ遺跡を訪れたりもした。こんな辺境までローマ帝国が広がっていた事に驚かされるが、ここハンガリーのアクインクムが本当に境界ぎりぎりの砦だったようだ。遺跡の古い石畳を歩けば、当時の喧騒がよみがえってくる。広場では政治家の演説が始まり、青空劇場には遠く南欧ギリシャ生まれの神々が彩る物語。当時の人々の生活を思い描きながら、劇場後の石畳に腰掛けて、ボケーと贅沢な時間を過ごしたり。

移動に疲れた時は、温泉へ。ハンガリーは温泉の国でもあり、あちこちに温泉プールのような施設が点在している。ただ、ヨーロッパの温泉はどこも温水プールのようなぬるいお湯で、日本人的にはどうもいただけない。せっかく温泉を名乗るなら、熱い湯で芯から温まりたいもの。そういう人向けの温泉がブダ側にあった。キラーイという温泉施設だ。バスとメトロを乗り継いで、ドナウとくさり橋を抜けて道に迷いつつもキラーイへ向かった。

キラーイの入場料は1100Ft。学生証が効かないので結構高く感じたが、中は古びた温泉のイメージぴったりだった。メインの大風呂はやはりぬるい温水プールだが、サブに熱いお湯の風呂があり、サウナや水風呂も完備。脱衣所もしっかりしていて、ドライヤーも置いていた。この施設では曜日によって男女の入場を分けているので、水着を着なくてOKなのも嬉しい。現地のおばあちゃんたちと裸の付き合い、これこそが温泉だ。ただ、一般観光客にはあまり人気がないらしく、かなり穴場。すごく空いていた。

他にも、中央市場で食べ歩いてみたり、ヨーロッパ最大のシナゴーグでユダヤ教の勉強をしてみたり、シシィが愛したカフェでジェルボーのトルタを味わってみたり、旅の最初の地ハンガリーはたっぷり時間をかけて楽しんだ。物価も安く、宿泊費もあまりかからないため、このままずっとここにいようかなあという誘惑を確かに感じてしまう街だ。だが、今回の旅の目的地はここにあらず。半ば強制的にクシェットの予約を取って、治安が良くないと噂の寝台列車に乗りこんで、再び旅が動き出す。次の行き先、ルーマニア。さてさて何が待っていることやら。

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