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ケニア旅行記-2005-

マダム、イクラ?

国立公園へ続く一本道インターコンチネンタルを出発してアンボセリ国立公園に向かう道すがら、車の中からナイロビの風景を眺めていた。相変わらず大通りは車の通りが激しいく、そしてやはり信号がない。どこから人が飛び出してくるか予測不可能な無法地帯ナイロビ。

大都会を抜けていったん郊外に出てしまえば、あとはひたすら一本道。国立公園までは遠いのに、畑の周りにはもうキリンやらヌーやらが出没してくる。でもここは動物園じゃなし、奴らはれっきとした野生。街に野良猫がいる勢いで、ここには野良シマウマが歩いている。スケール違うぜケニア。

強くしなやかなマサイの女性たち街道沿いを走りつづけると時たま小さな町やマーケットが現れる。町の入り口には必ず検問があり、ワゴンの車窓から目があう町の人たちはそれなりに人懐っこいもの。国立公園が近付くと車まで民芸品の売り込みにくる人たちが増えてくる。特にアンボセリのゲート前では民族衣装を着た女性たちがビーズのネックレスやら木彫りの置物やらを片手にかなりしつこく観光客を攻撃してきた。彼女らはちゃっかり片言の日本語を喋るのだ。
「イクラ?マダム、イクラ?1ドル?」

よっ相棒!つまり、「ねぇマダム、このネックレスいくらなら買ってくれる?1ドルで買ってくれる?」と聞いているらしい。ケニアの女性は仕事熱心だと感服する傍ら、その日本語に思わずツッコミを入れてしまう。『マダム、イクラ?』って、そんな発言歌舞伎町界隈で聞いたらどんだけ卑猥なんじゃい!しかも1ドルって、なめとんのかい!

国立公園入り口のゲートをくぐると、マダムアタックは影をひそめる。そしてその先はまさに動物天国!富○サファリパークなんて目じゃない、これぞホントの野生の王国。 すぐに目に飛び込んできたのはヌー。ガゼルもいる。シマウマも。写真を撮りたくてうずうずするも、午後のゲームサファリまで写真はおあずけでロッジへの道を急ぐ。

途中、物珍しそうにこっちを見ていたイボイノシシと目が合った。乾いた大地に竜巻はじめて見るイノシシなのに、なぜか感じる親近感。そう私も干支は亥。「よっ、相棒!」そう声かけたら「フンッ!」と鼻で笑われた。つれないやつだ。

遠くにロッジを囲うゲートが見えてきた。この地では、動物じゃなくて人間の方が檻(ゲート)に入る。何だかおかしな感じがするが、よくよく考えればたしかに理にかなっているようにも思える。草原の向こうには蜃気楼。乾燥した大地から小さな竜巻が伸びていた。ここはサバンナ。初めて旅する私の故郷。

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