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ケニア旅行記-2005-

ナイロビカルチャーショック

飛行機はエミレーツ旅の始まりはいつもそうなのだが、異国の地に辿り着いて最初の一歩を踏み出す瞬間、自分のいる場所の空気がいつものそれと違っていることに私はえらく感動する。匂いとか湿気とか、その街ごとに独特な個性がある。

空港から一歩出るとそこはケニア、ナイロビの街。さてこの街の空気は・・・、暑ッ!それは飛行機降りたてのすっぴんの肌に、きつい紫外線がびんびん来る暑さ。それになんだかどんよりした感じ。晴れているはずなのに空の色が灰色だ。あ、かなり空気が汚れているんだ、と気付く。

「アウトオブアフリカ」のカレンブリクセン博物館に連れてってもらいましたなんでこんなに埃っぽいの?ケニアって自然がいっぱいでカラッしたサバンナ気候じゃなかったの?イメージからは程遠いナイロビの街の第一印象に、かなり違和感を感じつつもワゴンに乗り込み街へ出る。

空気の汚れの原因は出発早々明らかになった。大通りの車の数が半端ないのだ。吐き出される黒い排気ガスが視界を狭めて、頭が痛くなる。信号も横断歩道もない道はさながら無法地帯で、土埃もひどい状態。地方で育った私にとっては、現在の自分の生息地である東京は実にごみごみした街だが、どっこい上には上があった。ナイロビは東京を遥かに越えている。

インターコンチネンタル、やっぱり部屋は広くてキレイしかも、こんなに車であふれている道でみんな一斉にスピードを出すもんだからたまらない。これが発展途上国の大都会。着いた早々のカルチャーショック。この国で自分旅をやっていけるのか?!と出だし早々に弱気になる。でも大丈夫。ナイロビでは高級ホテル「インターコンチネンタル」が拠点。今夜はきっと贅沢ができるはず。

工場地帯を抜けると、ホテルインターコンチネンタルナイロビまではあっという間、のはずだったが、道路が大渋滞でなかなかホテルが見えてこない。やっとホテルについてひと安心と思いきや、部屋の掃除がまだだとロビーで足止め。なんじゃこりゃ?本当にこれインターコンチネンタル?

一人部屋なのにツイン♪想定外が立て続けに起こると、人は物事を順序だてて考えることができなくなるものだ。故郷から遠く離れたナイロビの街で私は軽くパニック。でもガタガタのエレベータに乗って、やっと辿り着いたケニアンバカンスとは無縁のような何でもそろったかわり映えのない豪勢な部屋の中で、はっと気付いた。これが今回の旅なんだ、と。

旅というのは今までの常識をあっさり覆すもの。『習慣』とか『固定観念』とか、自分をがんじがらめにしてるものを一つ一つ脱ぎ捨てられるのが旅の楽しみの本質。ケニア=大自然ではなく、インターコンチネンタル=贅沢じゃあない。ホテルから見たナイロビの街ケニアに来ればポレポレ(スワヒリ語:「ゆっくり」の意)のケニアンタイムがあり、その時間の中でしか味わえないケニアならではの贅沢がある。きっとあるはず。

翌朝6時、雑多な街が目覚めていくのをホテルの部屋から眺めていた。だんだん空が明るくなってきて、大通りに車の悲鳴が飛び交いはじめる。今日、私はケニアの贅沢を見つけにいく。インターコンチネンタルをとび出して、サバンナへ。ゴキブリと蚊との戦いを迫られる小さなロッジを拠点にして、ケニア風ポレポレバカンスのはじまりはじまり。

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