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ドイツ旅行記-2003-

プリーン小旅行

朝、ホテル前の停留所からトラムでミュンヘンの中央駅へ。8:48のBRでプリーンに向けて出発する。今日の目的地はルートヴィヒⅡ世が建てた最も豪勢な城、ヘレンキームゼー城。湖の中の小さな島に立つ建設途中の夢の城、という謳い文句にひかれて、ドイツ滞在最終日はプリーン小旅行を決行した。今回のドイツ旅行5つ目にして最後のお城。

ミュンヘン駅建設途中といっても現在も工事が行なわれているというわけではなく、ルートヴィヒⅡ世の死後は建設がSTOPしたまま。所有者と同様の悲しい運命の城。この城に彼は最も大金をつぎ込んだとされており、この城の建設で、バイエルン王国の財政は完璧に傾いたとさえいわれている。あれだけ美しかったノイシュバンシュタイン城を豪華さの点では塗り替えてしまうというのだから、期待は大きい。

ドイツ鉄道の旅も実は今日が最後。ミュンヘンからプリーンまでの約1時間はのんびり車窓を満喫できた。ミュンヘンの大都会を抜けると、あとは広い牧草地をひたすら突っ切って列車は進む。優雅に尻尾を揺らしている牛たちを眺めていると、あっという間にプリーン駅に到着。

ミニSLここからはミニSLに乗り換えて船着場へ。SLに乗ったことがなかったのでこれはテンションが上がった。機関車トーマスに乗ってる気分。が、これがまたやけにのんびり走るトーマスで、街を歩く人たちより遅い勢い。それがまた味があっていいと大好評ではあったが、みんな内心「帰りは歩こう」と思っているのが明らかだった。

船着場からは遊覧フェリーのクルージングの旅。湖は意外と綺麗で魚が泳ぐ姿も見える。カモメたちが飛び交ってまるで漁村の海辺のようだ。

船着場船の中は観光客でごった返していたが、眺めの良いデッキの椅子に腰掛けることができた。途中、城がちらりと姿を見せてくれたのだが、写真をとる前に森の中に隠れてしまった。ニクイ演出。バイエルンの海なんて呼ばれているキーム湖だが、島までの乗船時間は20分程度。

キーム湖に浮かぶヘレン島に上陸後、さっそくヘレンキームゼー城へ向かう。歩いてもすぐなのだが、やっぱりここは馬車だ。この旅最後の馬車をほんの少しの時間楽しめた。

ヘレンキームゼー城に入るとすぐにチケット売り場があり、ここでガイドツアー付きの観光を予約することになる。ノイシュバンやホーエンシュバンガウは日本語やらスペイン語やら幅広いガイド音声の選択肢があったが、外観は質素なヘレンキームゼー城ここは少しマイナーな観光地なのか、選択肢は英語とドイツ語のみ。正直な話、ドイツ語も英語もたいして変わりないくらいちんぷんかんぷんな私たちは開始時間が一番早いドイツ語の回を予約した。

中は作りかけだけあって、真っ白な部屋や廊下が続いている状態。これが本当に一番豪華な城なの??と疑問を感じ始めた頃、ルートヴィヒの豪華絢爛っぷり全開の部屋たちが登場。バイエルンカラーの青で閉じられた眩しい部屋、王の巨大な肖像画、ありえないサイズのベッド。さうが王様、スケールが違う。

ルートヴィヒⅡ世がフランスのルイ14世に心酔していたというエピソードがあるらしいのだが、ヘレンキームゼーの噴水実はこの城にはあのベルサイユ宮殿と同じく鏡の間が存在する。しかも、ホントかウソかパリにあるオリジナルの鏡の間よりも金がかかっているという。確かにこの目がちかちかするくらい眩しい廊下は、それ一つで簡単に国の財政が傾きそうな勢い。鏡張りの壁と金の柱、燭台も黄金。もしも、これが完成して、この蝋燭全てに灯りが燈されたら・・・考えただけで鳥肌モノだ。

1階にはエレベータ付のキッチンがある。1800年代にしては進んだ設計らしい。でも、このエレベータは手動。想像を絶する重さだと思う。買い物をして城の外に出るとあちこちで噴水があがっていた。ヘレン島散歩今回は全部で5つのお城を巡ったことになる。最もインパクトが大きかったのはノイシュバンだが、このヘレンキームゼー城もすごかった。それぞれが個性的で甲乙付けがたいというのがみんなの結論だった。

ミュンヘンに戻ってきたのは15:15。少しだけ雨が降り出してきた。雨をよけて街中にて最後の晩餐をとる。チキンのグリルとビールで乾杯。ユーロが残ったので贅沢な食事となった。明日は帰国日。

ギリシャ旅行の時のような一都市滞在型とは違い、周遊型の旅はやはり少し慌ただしかった。しかし「移動を楽しむ」という旅本来の醍醐味を味わえた気がする。

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