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ドイツ旅行記-2003-

ミュンヘン街歩き

大都会ミュンヘン出発早々、道をロストした。市電(トラム)に乗ってレジデンツに行くつもりだったのだが、トラムの乗り方が分からない。どこから乗れるのかも分からない。フロントのお姉さんに聞いたら、Sバーン(鉄道)を使うほうが便利よ、と教えてくれた。駅まで行ってみたのはいいが、今度は駅の構造がさっぱり分からない。鉄道乗り放題のジャーマンレイルパスを使おうとするも、誤って部屋に置き忘れてきたらしく見当たらない。仕方なく切符を購入しようということになったが、その切符の買い方すら分からない。駅は広いしホームも多数。どれに乗ったらいいかもよく分からない。

そんな分からないことづくしの大都会ミュンヘンで、とりあえず感と勢いだけで今日も快調に街歩き開始。とりあえず、やってきたS6の列車に勢いだけで飛び乗ってみた。案の定、止まる駅名がレジデンツ行きのそれとは全く違う。が、よくよく見るとこれ、実はレジデンツとちょうど逆行きのSバーンであることが判明。ラッキー。乗り換えて逆行きに乗れば着きそうな感じ。適当に乗ったにしては、まあまあなニアミスだった。

レジデンツ前のNational Theater逆行に乗り込み、今度こそレジデンツに向かって出発。と思いきや、ここでまた足止めを食う。途中までは順調だったのだが、このSバーン、中央駅に入ったっきり動かなくなってしまった。

なんでだー?!!!と騒いでいると、こいつはここから折返しになるんだよ、と親切なドイツ人が教えてくれた。そんなのありかよトホホ。負けを認めた我々は、結局中央駅でタクシーを拾うことになった。一方通行が多いミュンヘン市内ではあまりタクシーの世話になりたくはなかったのだが、この際仕方なかろう。

タクシーは優秀だった。迷うことなくレジデンツに到着。7.5ユーロで宝石博物館とレジデンツのコンビネーションチケットを買う。さすがはヴィッテルスバッハ家の本宮殿だけあってレジデンツ内部はかなり広く、見ごたえがあった。この宮殿が昔のバイエルンの政治の中心、いわゆるホワイトハウスみたいなものだったらしい。

レジデンツの祖先画ギャラリーなんといっても一番の見所は、やはり有名な祖先画ギャラリー。華麗に彩られた廊下に金色の額がずらっと並んでいる。そこに描かれているのはバイエルンの政治を司ってきたヴィッテルスバッハ家の子孫たち。一枚一枚目を通していったら日が暮れそうだ。しかも同じ名前の人たちが多すぎて、途中でわけが分からなくなってしまう。

宝石館はこれまた豪勢。パールやらルビーやらが散りばめられた王冠、剣、勲章など目がちかちかする展示品の数々。ラピスラズリで作られた鏡台がよかった。こんな凄まじく豪勢な鏡を毎日覗いていたら、顔の方が恐縮して美しくならずにはいられないのではないかと思う。

ニンフェンブルク城お昼、レジデンツを後にしてビールとミュンヘンの名産・白ソーセージで腹を満たした。通りがかりの日本人にトラムの乗り方をレクチャーしてもらって、次に向かったのはニンフェンブルク城。ここはヴィッテルスバッハ家の夏の居城。ドイツでは最大級のバロック建築。お城の前の池にはたくさんの白鳥。散歩にはもってこいのスポットだ。

城の中はたいして広くはないが、ルートヴィヒⅠ世の「美人の間」は楽しかった。どこもかしこも美人画だらけ。ニンフェンブルク城の美人たちあっちにも美人こっちにも美人。
「あっ!私ここにいたよ!」
「や、この絵のモデルは私だから」
とみんな好き勝手なことを言う。
中にはルートヴィヒⅠ世の愛人と噂される人物の肖像画もあった。

付属の博物館も覗いて、庭に出てみるとさっきまで曇っていた空にお日様。マリーゴールドが輝く庭をひなたぼっこしながらのんびり散歩できた。

17:00に市庁舎のからくり時計が見られるという話を聞いて、トラムに乗って市内に急いだ。ミュンヘンのからくり時計が、マリエン広場とマリアン広場を聞き間違えて下車した私たちは、もうすっかり迷子状態。しかし今日一日よく迷い、よく歩いたおかげで、ミュンヘンの散歩には慣れてきたもよう。自力でトラムを探し、17:00ジャストに市庁舎前に滑り込みセーフだった。たいしたもんだ。

からくり時計はローテンブルクの苦い思い出をちょっこっと思い出したが、あれよりは見ごたえがあってほっとした。ここまで来る過程がそれなりに冒険だったので、まあそれも含めての評価だと思う。

ニンフェンブルク城の美人たちその勢いでミュンヘン市庁舎の塔の9階までのぼり、夕方のミュンヘンの街並みを楽しんだ。今日一日、散々迷って歩いた街を上から眺める。ローテンブルクやフッセンのおとぎ話に出てきそうな街並みもステキだったが、大都会ミュンヘンも負けてはいないな、と思った。街角にはバイオリニストやクラリネット奏者が「ヨーロッパの都会」を演出していた。この街には彼らの存在意義があるというか、そこにいるべくして立っているという感じがした。彼らは街の情景にうまく溶け込んでいる。もしそこに誰もいなかったら逆に寂しい気がするだろう。夕方のミュンヘンに響くバイオリンはなかなかひたれるものがあった。

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