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ギリシャ旅行記-2003-

スニオン岬でハプニング

パルテノン神殿には逢えたものの、クルーズで青いエーゲ海を見損ねたのは痛かった。せっかくここまで来たんだから、どうしても青い海が見たい。長年の夢を叶えたい。じゃあいっそスニオン岬まで遠出して、エーゲ海と一緒にポセイドン神殿も満喫しちゃおうか?ということでノリのいい3人組、早速スニオン行きの交通手段を探し始める。

エーゲ海の青 「いや、でも路線バスで2時間くらいかかっちゃうみたいよ」
「バスの乗り場も分かんないし、どこで降りたらいいかもわかんないし」
「海外旅行初心者にはいきなりハードル高くない?」
そんな事を言いながら、やる気満々で厚着する。最近仲良くなったホテルのフロントのお姉さんにバス停の場所を聞いて、通りすがりのギリシャ人にバスの乗り方をレクチャーしてもらって、いざ出発。案外何とかなるもんだ。

アテネ市内を抜けるとバスの中からエーゲ海が見えた。今日は運良くいい天気。先日のクルーズの日と比べても、エーゲ海の青さは段違い。青色絵の具をバケツにとかしたみたいな、そんな色。これよ、これ!こんな海が見たかったのよ!3人もうテンションは急上昇。
しかもこの海、透明度が半端ない。走ってるバスの中からでも泳いでる魚がくっきり見えるほど。バスの車窓に顔を貼り付けて、2時間のバスの旅はうかれっぱなしだった。

そして、バスはスニオン岬のバスターミナルへ入る。
着いたー!!とバスを飛び出し、エーゲ海を眺める。やっぱり綺麗だー。やればできるねうちら、と自分らを褒め称えていたその時、連れのひとりが驚愕の一言。
スニオンのバスターミナルから 「あ、バッグ。バスの中に忘れてきた・・・」
「・・・」
「・・・」
『ぎゃー!!!』

今回の旅最初にして最大のハプニング発生だった。バッグの中には現金も入ってる。大急ぎで駐車場に戻るが、バスはもう影も形もない。どうしよう。どうするどうする?どうすりゃいいさのこんな時?!もうパニックの3人娘。まずどこに電話すればいい?警察?旅行会?保険会社??こんな言葉も通じない地で、私たちこれからどうすればいいのー???

と、前を歩く人たちの間から、懐かしい日本語が・・・。 「この坂を登ると有名なポセイドン神殿があるんですよー」

救世主だと思った。もう迷わずそのツアーガイドのおばさんに泣きつく3人娘。
「助けてくださーい!!」
「バスにバッグを置いてきてしまって」
「気づいたらバスが行っちゃってー」
『ああ、それならバスの中にまだあるかもしれないわね。ちょっと待ってて、バス会社に電話して聞いてあげるから』

お仕事中に申し訳ありません、と思ったらギリシャ在住のこのツアーガイドさん、今日はたまたまオフで日本人の友人を案内しているところだったらしい。彼女のフォローのおかげで無事にバッグは発見された。
「荷物はアテネ市内のバスセンターで預かってくれているから大丈夫よ」と笑顔のガイドさん。もうホント救世主だった。
何度もお礼を言って、頭を下げて、アテネ市内行きのバスに乗る。スニオンで会った元気な学生たちそしてこのバタバタ大騒動で、ポセイドン神殿に逢う事をすっかり忘れていた事に気付く。何しに行ったんだいったい。
でもまあいいか。今日はいろんな人の恩を感じた一日だった。助けてくれたガイドさん、バス停の場所を丁寧に教えてくれたフロントのお姉さん、バスの乗り方を教えてくれた通りがかりのお兄ちゃん、荷物を保護してくれたバスセンターの係員さん。旅の初心者である私たちは、多くの人の優しさを頂いて旅をしてる。そのことに気付かされた。

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後日談:

その後、バッグは無事手元に戻った。なんと中の現金も奇跡的にそのままだった。ギリシャは本当に治安のいい国なんだと思った。

ポセイドン神殿 見学し損ねたポセイドン神殿も再度アタックするチャンスがあった。その日は雨模様でエーゲ海の青さはイマイチではあったが、スニオン岬でバスを降りるころには雨も上がって、エーゲ海からポセイドン神殿に大きな虹が二重のアーチをかけていた。オリンポスの神様は凝った演出がお好みらしい。その日はそのままポセイドン神殿を見学し、夕暮れ時まで春のエーゲ海を堪能することができた。
いい旅にはハプニングが付き物なんだと思う。全部含めて「いい思い出だ」と言えるような、そんないい旅をつくりたい。

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